・・・クリスマスでW主従・・・









「・・・つーことでやって参りましたなんだかわかんないけどくりすます」
「くりすますってなァ、結局なんなんだ」
「俺が知るわけないでしょーが。つーかさぁ、あんたんとこのご主人のせいなんですけどねそもそも」
「それこそ俺の知ったことじゃねェ」
「あーあーなんで真田の旦那にまで言うかなあああああ!」
「シラ切ればよかったじゃねェか」
「切れるか!あんたはあの無意味にきらきらした目に見つめられたことがないからそーいうこと言えるんだよ!」
「惚気は聞かんぞ」
「・・・とにかく!とりあえずは上田城から行きますよーっと」
「おお」



IN上田城


「片倉の旦那に頼みたいのは」
「なんだ」
「とりあえず真田の旦那は足音がするとすぐに起きちゃうから、枕元にこれを置いた瞬間にたぶんあのひと起きると思うわけね」
「どうする」
「だから俺が上からこれを落とすから」
「ふむ」
「旦那が起きたらすかさず」
「おお」
「どごっと腹に一発くらわせてやってくれるかな」
「・・・・」
「そうすりゃあのひと朝まで起きないしたぶん気づいても夢だと思うからー」
「・・・いいのかそれで」
「え、なんか問題ある?」
「・・・・おまえが良いならなにも言わん」
「旦那ったらさあ、欲しい物なに?って聞いたら団子一年分とか言うんだよ?おっかしいったら」
「で、どうした」
「小麦粉にした」
「は」
「こむぎこ。どーせ俺が作るんだもん。一年分なんて今買って今あげたら一日分にそっこーで変わっちゃうんだから、小麦粉。 これって経済的でさいこうじゃね?俺様ってば天才じゃね?」
「もうどうでもいいから行くぞ」


「うああ、思ったよりきつかったなーやれやれ、片倉の旦那が居て助かったわ」
「あれでいいのか」
「えー?最高のお仕事でしたよー?」
「なんか事切れてたが」
「だいじょうぶー真田の旦那は殺しても生き返ってくるくらいの根性はあるからー」
「・・・」
「さてさて、次は米沢城ですねー」


IN米沢城


「龍の旦那はどうすんの?けっこー手強そうだし、あんたは手荒なまねはしないでしょ」
「政宗様か、政宗様はぷれぜんとを置く分には問題ない」
「へ、そりゃまたどうして」
「政宗様は俺がさんたくろーすだと仰ってる」
「はあ?」
「恋人はさんたくろーすなんだと。背が高いから小十郎にぴったりだとこの間なにやら興奮しておられた」
「・・・さんたくろーすって?」
「さあな。とにかくそいつがぷれぜんとを置いていくらしい」
「えーと、じゃあ、俺様ったら出番なし?」
「まさか。だったらわざわざ甲斐まで俺が出向くわけないだろう」
「だよねえ。・・・ん?じゃあ俺何すりゃいいわけ?」
「(ごそごそ)これを着ろ」
「なにこれ、なにこの角」
「となかいだ(ごそごそ)」
「となかい?つーかあんた何楽しげな格好しちゃってんの?」
「だからこれがさんたくろーすだと言ってるだろうが」
「で俺がこれ着るの?え、なにこの赤い鼻・・・うお!光った!?」
「となかいの鼻は光る」
「うっそお」
「政宗様が仰ってたんだ、嘘なわけねェ」
「えーやだーかっこわりー」
「否とは言わせねェぞ」
「うげええええ」



「よし終わったな。ご苦労だった」
「・・・」
「どうした?」
「ぷれぜんとさ、新しい着流しだったじゃない」
「おお」
「でも龍の旦那さ、
『馬鹿俺が欲しいのはそんなそとっつらを飾るもんじゃねぇ!おまえだ!おまえそのものだ小十郎!』
とかなんとか言ってなかった?」
「寝ぼけてらっしゃったんだろう。昔からよく夜になるとおかしなことを仰る方でな、まだその癖が抜けねェ」
「そしたらあんたは龍の旦那を布団で丸めたね」
「あんな格好で布団もかけずにいたら風邪引くだろうが」
「ああ、あれ布団かけてあげてたんだ」
「政宗様は寝相が悪い」
「うん、もう、あんたらがそれで良いならなんも言わねェわ」







子供のためにオカンたちは日夜努力しています。






「もうすぐクリスマスだ」
「くりすます?」
「なんかわからんがとりあえず外国のPartyだ!それでその日は日頃世話になっている相手にプレゼントを渡すことになっている」
「ぷれぜんと?」
「贈物だ贈物!」
「おお、ようやく解ったでござる」
「よって俺は小十郎にプレゼントをしようと思う!」
「おお・・・!」
「とびきりWonderfulなプレゼントをして小十郎のやつを喜ばしてやるぜ!」
「なんと家臣想いな・・・!其、感動してるでござるよ!!」
「Hey!なんならおまえも一緒にやるか!?」
「いいのでござるか!?」
「Of corse!!よし、一緒にあいつらの度肝を抜いてやろうぜ!」
「承知いたした!」
「それじゃあ今から一週間後、おたがいに何を渡すかを見せ合おうぜ!変な物おまえ用意しそうだしな」
「成る程、それはよき考え。では一週間後でござるな!」



で、一週間後



「まさむねどのー持ってきたでござるよー」(ずるずる)
「おお・・・つーか随分Bigだな」
「政宗殿のものも大きいでござるなあ」
「ふ・・・・・俺は考えたぜ。考えに考えて・・・・・・」
「政宗殿・・・?」
「これが・・・小十郎が一番・・・・・・・よろこ・・・くっ・・・!!!」
「政宗殿!?一体どうしたでござる!?」
「っくしょ!なんでもねぇ!ちょっと目にゴミが入っただけだ!」
「大丈夫でござるか・・・?」
「平気だ!じゃあ開けるぞ!」
「では其から」
「Stop!!やっぱこういうのは同時だろ」
「成る程。では!」
「いっくぜえ」


「「いっせーのっせっ!」」(ばさり)


「ぶはっ」
「げほげほ」
「ちょっと龍の旦那これ一体なんのつもり!?」
「てめェ真田・・・・こんなことしやがって只で済むと思っちゃあいねェだろうな・・・」
「あんたの気紛れにつきあえる程ねぇ!俺様は暇じゃないの!」
「政宗様の手前今までは勘弁してやったが今度こそ三枚に下ろしてやろうか?あぁ?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「おお佐助ではないかー」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おい」
「なんでござる?」
「なんで小十郎が入ってんだよ!!!」
「いや、佐助が一番喜ぶものはなんであろうと想い」
「おお」
「いつも奥州までわざわざ行くのは大儀であろうと思い当たり」
「Fuck You!!あれは俺のだ!しのびなんぞにやれるかァ!!!」
「そういえば」
「あぁ?」
「なんでここに佐助が?」
「ああ・・・・・・・・・・」
「政宗殿?」
「あれが小十郎へのプレゼントだ・・・・・・・・・・」
「なんと」
「癪だけどよ・・・それが一番小十郎が喜ぶなら・・・しかたねぇだろうが・・・っ」


「政宗様!」


「小十郎・・・?」
「何を仰っているのですか。どうしてあれをもらってこの小十郎が喜ぶのです」
「ちょっと片倉の旦那、あれって俺のこと?」
「政宗様は、小十郎が一番喜ぶものをご存じのはず」
「あれ?しかと?」
「・・・・おまえが一番喜ぶもの・・・・?」
「ええ」
「なんだよ・・・わかんねーよ」
「政宗様」
「・・・」
「中身はとにかくとして、あなたさまがこの小十郎に何かをと思ったその気持ち、それだけで小十郎は十分でございます」
「・・・・え」
「中身はとにかくってオイコラ」
「政宗様、一介の家臣に対して不相応なほどの厚情、この小十郎有り難く頂戴いたします」
「小十郎・・・・!」(ひしっ)
「はははは、まるで童子のようですな」
「ばかっうっせーよっ」(ぎゅううううう)


「すっっっっっごいどうでもいいなあ」
「佐助」
「・・・なによ」
「すまぬ。片倉殿をぷれぜんとするつもりだったのだが政宗殿に取られてしまった」
「いいですよいらねーよあんなん。けっ」
「しかしそれでは其がそなたにやれるぷれぜんとがござらん・・・」(しゅん)
「・・・・・はあ」
「ううう」
「旦那」
「・・・・・なんだ」
「この袋から俺を出してさ」
「うむ」
「そんで甲斐に帰ろ。そしたら俺がごちそう作るからさ」
「それではいつもと変わらん」
「そしたら旦那が片付け手伝って」
「え」
「それがぷれぜんと。ね」
「・・・・・それでよいのか?」
「ん。ていうかね、片倉の旦那じゃないけど気持ちだけでごちそうさまだから」
「・・・・・」(ぎゅ)
「はいはい」(ぽんぽん)








誰か私に簀巻きにされたW従者をください。










記念すべき初拍手。伊達主従と真田主従の温度差がすごいです。
伊達と小十郎がうっとうしすぎます。



2007/01/31
空天

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